あかずきんちゃん3みぎみてももり、ひだりみてももり、まわりをぐるりともりにかこまれたところに、いーちゃんはたちつくしていました。 「ここマジで京都かよ・・・!!」 そうツッコんだこえさえももりのきたちにすいこまれ、きえてゆきます。 もえたくんとわかれたあと、おばあちゃんちまでのみちのりは、おもったいじょうにジャングルでした。 といっても、みちといえるみちなんてありませんでしたが。 「、、、想定外だ・・・」 じっさい、あまくみていたのです。 「可愛いコブラやクマさんレベル」だなんて、萌太くんも可愛い冗談を、そんなかんがえでした。 「これじゃあピカチュウどころか楽勝でニドキングくらいでてきそうだぜ・・・!」 トキワのもりのおうさまをあたまにえがき、いつにもなくしゅじんこうなセリフをはくいーちゃん。 ポケモンネタをひっぱりすぎです。 いーちゃんのずじょうをよくわからないいきものがとびかい、あしもとにはえたいのしれないしょくぶつがわっさわっさしています。 「でも、とりあえずは萌太くんの言うとおりにした方がいいよなあ」 そういって、なんとかまっすぐすすむいーちゃん。ですが、いくらあるいてもひらけたばしょにでません。 「分け入っても分け入っても青い山・・・精神論じゃなく経験論だなこれじゃ」 ざっくざっくとくさをかきわけ、あるいてゆきます。 と、 「よお、可愛い格好してんじゃねえかお兄ちゃん」 めのまえにしろいきものにおめんをかぶったおとこのひとがあらわれました。 ******************
「、狐さん」 「『狐さん』。ふん。今は狼さんだ」 狐さん、と呼ばれたそのひとは、むぞうさにそのおめんをかおからはずしました。 「男は狼なのっよー、気をつけなさっいー、てな。全くもってその通りだぜお兄ちゃん」 「ここで何してるんですか」 かんぱついれずに、いーちゃんはツッコみます。さすがザレゴトしじょうさいじゃくのツッコミやろう。 とりあえずピンクレディーはむししました。 「『何してるんですか』。ふん。りゃご挨拶だな。俺はただお兄ちゃんに会いたくて恋い焦がれて来たんだぜ?」 もっと喜んだ顔したらどうだ、とおおかみさん。 いーちゃんはげんなりしました。 なにがかなしくておおかみさんとのそうぐうでよろこばなきゃいけないのでしょう。 あるいみニドキングよりあいたくないようなひとでした。 「それはそれはご苦労様です失礼ですがぼくこれから行かなきゃならないところがあるので」 いーちゃんはかんじょうをこれっぽちもこめずにならべたてると、くるりとみぎむけみぎをして、つまりおおかみさんにせをむけてそのばをたちさろうとしました。 と、 がっしりと、 「俺から逃げられるとでも思ってるのか?」 おどろくくらいぎゅうっとうでをつかまれました。 「・・・ッ!!」 「いいねえその顔」 おおかみさんはそのままぐいっと、いやらしくいーちゃんをひきよせます。 いーちゃんもおとこのこでしたが、おおかみさんはおとこのひとです。かなうはずもありません。 おおかみさんはそんないーちゃんのかわいさをもっとごちそうになろうと、せなかからうでをまわし、だきしめて、ゆびをはわせます。 ぴくん!といーちゃんははねましたが、それでもなるべくはんのうしないように、からだをかたくすると、かんじょうをおしころしたこえでこうぎしました。 「、・・離してください、」 「『離してください』。ふん。この期に及んで何を言ってる。俺はこのままお兄ちゃんと別の意味でのお花畑に突入しようと・・・」 「誰がするか!!」 もはやおとぎばなしパラレルのレベルをこえそうになり、いーちゃんがこえをあらげたそのときです。 どぐおっっ!!! にくとにくがはげしくぶつかりあうにぶいおととしょうげきがしたかとおもうと、 ふっとからだがらくになり、 みるとおおかみさんがおはなばたけにつっぷしていました。 狐さんもマニアックだったらいいな。 一番書きたかったとこかもしれない。 homeパンナコッタ
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